おばさんバイト、炎上騒ぎ
失敗から学ぶ、っていうけどね。
同じ失敗を繰り返すあたしに、学ぶ余地はあるのか?
以前、「お肉の串の箱をエレベーターに入れっ放し」事件が
2回続いたことをご紹介しました。
今回ご紹介するのは…
「豚バラ肉の串をスモークしたらスモークチップが炎上」事件です。
もうね、ブォォォっ!て、火柱があがった。
よかった…。前髪が燃えなくて。
って、そうじゃないでしょ。
いっそ、燃えちまえ!
っていうキッチン男子の心の叫びは聞こえたけど。
バラ肉は脂分がとっても多いので、炭火で焼くと旨みがにじみ出て
ジューシーな味と歯ごたえを楽しめます。
それをさらに、サクラのチップでスモークすると、香ばしさが加わって
舌も鼻も満足する逸品に!
そのスモークをするのが、焼き場の仕込み担当:富士子の重要ミッション。
もうね、半年以上も、このミッションに携わっているわけです。
スモークチップは、そのままでは燃え上がったりはしません。
なにゆえ、燃えちゃうのか?!
スモーク用の鍋に、チップとバラ肉を入れて燻す
↓
燻されたバラ肉から脂が出てくる
↓
スモークチップに、脂が滴り落ちる
↓
高温で熱し続けると、チップが火種になってしまう (ココがまさに火種)
↓
蓋を開けると、二酸化炭素が流入
↓
チップが大炎上!
要するにね、スモークする火力が強すぎるわけ。
過去、キッチン男子のルドルフ先輩、アンディ、料理長、と
3人に注意を受けたにも関わらず…
今回もやっちまった。
あまりの火柱に恐れをなして、なすすべのない富士子。
そばにいた天使くんが、火に手を突っ込んでバラ肉を救出してくれたよ…
鎮火もしてくれた…
あんた、ホンマに天使や。惚れてまうやんかー!!
なんて、ボケをかます余裕は全くなかった。
ごめんなさい。ありがとうございました。
普通は、表をスモークしたら、裏っ返してまたスモークするんだけど、
表の段階で炎上したので、裏までけっこう火が通っちゃった。
「ちゃんと香りがついたかしら…?」って言ったら、
天使くんが、くんくんとにおいをかいで、
「普通に、お肉が焼けてるにおいがする」
って言うんで…、使えなくなりました…。がびーん!
料理長(かっこいい)が、遅番でいなかったのが救い!
せめてもの救い!
不幸中の幸い!
それから数日後。
いやあ、なんでかなー。
懲りたはずなのに、なんでかなー。
またも、炎上しちゃったんだよねー。
ちゃんと、火を弱くしたつもりだったんだけど、まだ強かったんだねー。
今回は、火柱っていうほどの大炎上じゃなかった。
バラ肉は、自分で救出できたんだけど、火が消えなくてねー。
ルドルフ先輩が、フライパンを蓋代わりにして鎮火してくれました。
ありがとうございます。助かりました。
で。
冷ややかに隣で見ていた料理長。
ごめんなさい。
一番近くにいながら一切手を出さず、一言も発せず、
だまって仕事を続けていた姿が、超怖かったです。
でもでも、あのですね、今回は救出が早かったから、実害はなかったッスよ?!
なんつって。
そういう問題じゃないですよね、わかってます。
台風が連続して上陸!みたいな、勘弁してくれ案件ですよね。
よくわかります。
すみませんっ…!
もうね、Facebookで失敗するのとは、全く違うレベルで凹む。
あたしは根っからのバカなのか?
不注意欠陥症候群とかなのか?
生まれつきこんなだったのか?
そういえば、そんな気もするし…
確かに、事務の仕事のときも、何か抜けることはよくあった。
うっかり選手権があったら、代表に選ばれるレベルではあった。
ただ、業務全体で見れば、うっかりをカバーできるポイントも多くあったし、
フォローしてくれるアシスト役の子がいたし、
致命的なミスに膨れ上がることはなかったの。
幸いなことに。
が、しかし!
ここ厨房では、あたしのうっかりはそのまま損害に直結。
食材はもちろん、時間もロス。
半年以上経つのに、こんなミスをするなんて。
なんか…向いてないのかも…。
ううう、でも辞めたくないんだよう!
料理長、ごめんなさい。
反省してます。
スモークがあるときは、指さし確認します。
駅員さんみたいに。
だから、見捨てないでー!
明日(ってか、今日)も頑張ります。