裏の厨房で反省してます

許して アタシのでたらめ人生

おばさんバイト、料理長とお寿司食べてプレゼン

うわー!
一ヶ月以上もブログやってなかった!

その間、特に事件があったわけでもなく
たっぷり夏休みをとった後は、昼夜バイトに明け暮れていた富士子(45歳)です。

みなさま、ごきぶりいかがですか?


ちょっと前のことなんですが。

なんと!!

憧れの料理長(かっこいい)とお食事したんです。
ツーショットですよ、奥さん!
料理長(かっこいい)と二人きり!


っつってもね、行ったのは、歌舞伎町の24時間寿司屋。
しかも、仕事終わりで疲労度MAXの夜中の11時スタート。
テーマは、「Facebookをちゃんとやりませんか」のプレゼン。


もうね、デートとかじゃないですよ、奥さん。
親睦ですらない、企画プレゼンですよ。

あたしね、やっぱり、週に一度くらいは、Facebook更新したいんです。
何とか、そのための流れを作りたい。
料理長のお考えを、一度じっくり聞いてみたい。

だってね。
せっかく写真の練習していても、料理長との協調がうまくいかないと、
撮影どころか、ネタの選定すらままならない。


思い切って、「どこかでお時間を頂けませんか」とお願いして、
Facebookをやりたいって、ちゃんと伝えることにしたの。

とはいえね。
あたしは、ただのパートのおばちゃん。
社員さんの、しかも厨房責任者のキッチン番長に、
プレゼンをするなんて、もうね、清水の舞台から飛び降りる覚悟ですよ。(古っ)

 

そもそも、料理長は徹底的に職人気質というか、
広報や販促には全く興味がないタイプ。
Facebookでお料理情報を載せたいといわれても、
どんな情報をどう載せたらいいのか、判断したり責任を持ったりすることに
大きな抵抗があるみたい。

ま、職人気質ゆえ「やるとなったら徹底的にやる」傾向もあるので、
どの程度までやったらいいか、加減がわからないというのもあると思う。

なので、あたしのプレゼンに、抵抗や負担を感じる可能性は、すごく大きい。

下手したら嫌われちゃう!

それはいや!


というわけで、前の日に良く考えました。
言いたいことは、たった一つ。

「料理長の料理を、みんなに好きになってもらいたい」

これだけッス。


当日は、右手と右足が一緒に出ちゃう、へんな歩き方でお寿司屋さんへ。
ま、大人の打合せですからね、生ビールからスタートです。

「うちのFacebook、けっこう見ている人がいると思うんです」

「更新しないともったいない気がします」

「お料理にどう手間をかけているか、お客さんも知りたいんじゃないでしょうか」

「だって、バニラビーンズ使ってカスタード作ってるって、すごいです!」

「それをこの値段で食べられるって、伝えないとわかんないですよ。」

などなど、思わず熱く語る富士子。

「でも、料理長が望まないことはやらないほうがいいと思うし、どうですか?」

って問いかけたら、料理長、ちょっと考えてから、ふと。


「富士子さんって、何の仕事してたんですか?」


あらっ? そうくる?

ちょっとためらったんですが…。

作家の事務所で、著作権管理やら広報の真似事やらをしてたことを話しました。
2ヶ所の事務所にいたとか、
足掛け15年くらいは携わっていたとか、
クビになったとか。


したらねー。
ビールも飲んでたしねー。
勢い余っちゃってねー。

気が付いたら、しゃべってたのよ。


「料理長見てると、作家の先生のこと思い出すんです。
 すごく、重なるんです。

 自分の作品だけに向き合ってて、その評価だけを気にしてて、
 そのほかのキャラクターの商品化とかあまり興味がなくって、
 純粋で職人気質だった先生と、料理長が、すごく似てると思って…。
 
 私は商品化や広告の仕事をしてて、先生はありがとうって言ってくれたけど、
 決して認めてくれてたわけじゃなかった。

 料理長も、料理だけに向き合ってて、お客さんが喜んでくれることだけを
 気にしてて、販促とか営業とかあまり気にしていないみたい。
 
 先生の背中を見ているしかなかったあの頃と、今も同じように感じるんです…」


ストップ、富士子!
なに、心の扉開いちゃってんのよ!
そんな大事なこと、簡単にしゃべっちゃダメよっ!
わかってもらえるわけないんだから。
重たいババアだと思われたら、傷つくのはアンタなんだから。


あたしの中の冷静部門が発動して、慌てて急ブレーキ。


ところがねー。
勢い余って、変な方向につんのめっちゃって。

「とにかく、すごいと思うんです、料理長のお料理っ!」

「すごいと思うから、それをFacebookで伝えたいんですっ!」

「そもそも、あたし、料理長がいなかったら辞めてましたっ!」

「それくらい、すごいと思ってるんですっ!」

「だから、お客さんに、もっと料理長の料理を食べて欲しいんですっ!」

つって、なんかその、酒の勢いで告白!みたいになっちゃった。

 

ちょっと困った顔の料理長(かっこいい)。

「次、ウーロン茶にしますか?」

って言われて、やっと我に返りました。


うわー!!
こっぱずかしー!
何やってんのよー、富士子(45歳)!

と思ったけど、そこは何食わぬ顔で、

「あ、じゃあ、そうですね、いえいえ、ウーロンハイで」

なんつって、

「別にそんなに酔ってませんことよ」的な余裕をかましておいたんですが…。


なんか、急にバツが悪くなっちゃって、結局、料理長の考えを、
ちゃんと聞けなかった…。

ってか、料理長もあたしに気圧されたのか、ひたすら聞き役になってて、
すごく申し訳ないことしちゃった…。

 

そっからは、気を取り直して、気楽な世間話にシフト。

キッチン男子の天使くんは彼女と結婚するのか?
ルドルフ先輩は彼女いないのか?
ホールの子達って、どうなの?
大黒さんって、大人だよねー

みたいな、無難な(比較的下世話な)話題で楽しく飲んだわけですが。

流れとして、当然、無難な(下世話な)ことを目の前の相手に聞く感じになるでしょ。

聞いてみましたよ、料理長(かっこいい)に!

「彼女いるんですか?」って!


なんと、半同棲していた彼女がいたけど、去っていったそうです。

わおー!なんかドラマみたい!
やるじゃん!

とか思ったけど、こういうおちゃらけた感想はイカン。
と襟をただし、

「え、それって、浮気とかしちゃったんですか?」

って真面目に聞いてみた。(真面目に考えて出た質問がこれだった)

そういうわけじゃないけど、一人になりたくて、
仕事と嘘ついて、出かけたりしてたそうです。


大人のすれ違いってやつですか?
いやあ、やっぱりドラマみたい!


なんかねー、あたしねー。
料理長(かっこいい)に今は恋人がいないとわかって、
嬉しくなっちゃったみたいでねー。
厨房に立つ姿を、遠慮なく「かっこいー!」って眺めていいんだなー、って。

今まで、ちょっと疚しかったからねー
彼女がいたら、すげー怒られそう!ってねー。

 

 

したら、

「実は、友だちがすごく女の子を紹介したがってて、明日会うことになってる」

って。

 

えええっ!
ちょっとー!
一瞬でも嬉しかった、あたしの立場は?

ねーか。そんなもんねーか。
はいはい、わかってますよっ!
ババアは引っ込んでますよっ!


ま、これだけ仕事ができて真面目な料理長だもの。
お友だちが、誰か紹介したい、って思うのももっとも。
そんな優しいお友だちがいるのも、料理長らしいよね。

うん。

やっぱり、あたしの目に狂いはなかったねー。

料理長、かっこいい!

 

プレゼンがうまく行ったのかよくわからない上に、
あたしのハートは株価なのか?ってくらい怒涛の乱高下があって、
大変疲れたんですが、でもでも、お寿司美味しかったし、
料理長とたくさん話せたので、超楽しかったです。


以降、コンスタントにFacebookを更新したかっていうと、
10日間も夏休みとって、田舎で畑仕事してた上に、
広島とか江田島とか旅行に行ってて、8月半ばまでは完全放置でした。

プレゼンまでしといて、すみません…。


再開したFacebook物語は、また今度!

 

久しぶりの書き込み、最後まで読んでくれて、ありがとうです。

明日もバイト、頑張ります!