おばさんバイト、恥の多い人生
お正月はいかがお過ごしでしたか?
2か月もブログを放置していた富士子です。
去年は、年末近くになって、敬愛する作家のホラー先生が亡くなられ、意気消沈のうちに一年を終えました。
大事な人を亡くすと、いろいろと、今までの人生を考えちゃうよね…。
思えば、恥の多い人生でございました。
ホラー先生の事務所をクビになったこと。
ユーモア作品を描いてた先生の事務所もクビになったこと。
ユーモア先生が亡くなられた時、みっともなく右往左往したこと。
ユーモア先生の奥様が、脳内出血で意識不明になった時、右往左往したこと。
なんかこう、「ええーっ!」って誰もが驚く大事件はひとつもなくて、
誰の身にも起こりうる、しかも、たいていの人は無難に乗り越えられる案件ばかり。
それを乗り越えられなかった、っつー、ダサい恥の多い人生。
会社を二回もクビになって、糸の切れた凧みたいな、たよりない気持ちになったこと。
作家の作品を売る仕事をしてきたから、同じことをやろうとしたこと。
でも、尊敬できる作家じゃないとアイディアが出ない、って気が付いたこと。
そんな程度なら、自分はプロじゃないんだって、わかったこと。
クビにした社長が、富士子ネガティブキャンペーンを止めてないと知ったこと。
履歴書や職務経歴書を書くのがイヤで、居酒屋でバイトを始めたこと。
そこの厨房と料理人たちが、先生の仕事場とスタッフ達に似ていたこと。
憧れと安らぎをもてたこと。
でも、自分には料理の伸びしろがないこと。
成長しない毎日に、先が見えないこと。
自分は、ただ、逃げているだけだと思い知ったこと。
今、まさに↑ココ。
先月の終わりに、ホラー先生のお別れの会がありました。
白い花に囲まれた、先生の笑顔と作品のイラスト。
あたしは、先生の事務所で幸せに過ごしてきた。
今の厨房では、その幸せを追体験してるだけなんだ。
なにをやってるんだろーなー、いい年こいてー。
ダサい。
ダサすぎる。
帰りの地下鉄で、ドアの窓ガラス越しに、
暗い顔のおばさんと目が合ってギョッとしたら、自分だった。
新宿で駅を降り、新宿の路地をトボトボ歩いていたら、
前を歩いてたはずのおじさんがこっちにきた。
「大丈夫ですか?」って怪訝そうに言う。
「え?」
「さっきから、すごく深刻な顔でうつむいてるから気になって」
「え? あ、あの、大丈夫です」
「ならいいけど」
おじさんは、あやふやだけど笑顔になって、
「何があったかわからないけど、明るく行こうよ!」
とちょっと恥ずかしそうに手を振って、行ってしまった。
なんてこと。
知らない人に気遣ってもらうなんて。
情けないけど、嬉しくって、家に着いてから涙が出てきちゃった。
そんな情けない日から、そろそろ10日が経ちます。
いい加減、浮上したい。
浮上するぞ!
なにやってんだ、ウジウジといつまでも!
グズグズと生ごみみたいに!
反省しろ反省。
毎度ながら、読んでくれてありがとうです。
今日もバイト、頑張ります。