読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

裏の厨房で反省してます

許して キッチン男子

キッチン男子・大久保くんが辞めちゃう…のを、おばさんバイトは知らなかった

 

バイト先のみんなと馴染んできた!

とブログに書いたばかりの富士子(45歳)です。居酒屋さんの厨房で働いてます。

 

昨日、ビックリニュースが飛び込んできました。

キッチン男子・大久保くん(仮名・24歳)が辞めるんだって。

 

「えええーっ! またまたー。ネタでしょ!」って大声出したら、

「本当ですよ。あれ? 言ってませんでしたっけ」と、大久保くん(仮名)。

 

去年から決めてたんだって。明後日がラストだって。

知らなかった…。おばちゃん、聞いてなかったよ…。

 

送別会的なこと、やるのかな。おばちゃんも、何かしてあげたいな。

って天使くん(33歳)に聞いてみたら、

「個人的に飲みに行ってますね、みんな。俺も2回飲みました」だって。

 

そ、そっか。

そーだったのか。

大久保くん(仮名)、みんなに愛されてたからね。

きっと、気の置けない仲間の飲み会が、たくさんあったんだね。

良かった。

 

富士子(45歳)がバイト先のみんなと馴染んできた、っつーのは、

気のせいだったみたいだけどね。

おばちゃん、気にしないよ。

全然、気にしてない。

ほんとに。

 

 

うえーーーん!!!!

悲しいよーーう!!

(いろんな意味で)

 

 

大久保くん(仮名)と初めて会ったときのことは、今でも覚えてます。

バイト初日に、お店の前で、鍵が開くのを待っているとき。

集まっていたバイト君たちの中で、最初に声をかけてくれたのが大久保くん(仮名)。

「富士子さんですよね? よろしくお願いします」

 

若い子ばっかりで嫌われるかも、と不安だったあたしは、ものすごくほっとした。

 

その後も、緊張に緊張が重なってビクビクしてるおばさんバイトのあたしに、

何かと話しかけてくれて、色々教えてくれました。

 

あたしが先輩に怒られて落ち込んでると、

「俺も、よく怒られましたよ」、と自分の失敗談を披露。

 

新人バイトの饂飩くん(21歳)が失敗したときも、

「俺も、そういうことあったんだよ」、と似たような失敗話を披露してた。

 

「大久保くんは、いつもそうやってフォローしてくれるね。優しいね。」

って言うと、

「そんなんじゃないですよ。失敗話するの平気なんですよ俺。プライドないから。」

って、笑ってた。

なんかもう、超大人。あたしより、ずっと大人。

 

高校を卒業して、一流の水産加工会社に就職して上京したけど、自分の育った街でお店をやりたいっていう夢があって、驚くほどの高給だったけどスッパリ退職したんだって。

「ご両親は反対なさらなかったの?」って聞いたら、地元で長くお花屋さんを営んでいるお父さんが、ずっと応援してくれてる、って言ってた。

「自分の夢があるなら頑張ったほうがいい」って。ステキなお父さんだよね。

それから、お料理の仕事を始めて、2年余り。

 

今のお店では、自分の包丁を持って自分で研いで、肉も魚も捌いてる。

料理長(かっこいい)にも天使くん(33歳)にも頼りにされて、いつも名前を呼ばれている。ホールの子達とも仲がいい。

 

 

厨房で、ちょっとギクシャクした場面があると…。

当事者は、なんとはなしに、大久保くんに話をする。

不思議なことに、当事者二人が、他の誰でもなく、大久保くんに話をするのよね。

すると大久保君は、そ知らぬ顔で上手に話を聞いてあげるの。

すると、聞いてもらった方も気持ちが落ち着いて、事態は収束。すごいよね。

そんな大久保君の、相手の気持ちに寄り添って物事を丸く治めてしまう人間力を、あたしは心から敬服してます。→大人なキッチン男子

 

あたし自身、大久保くんがいてくれるとほっとする。

だから、いなくなっちゃうのは本当に寂しいけど…。

 

田舎に帰って、地元の飲食店で修行する、っていう大久保くんの志しを聞いて、

なんてしっかりしてる子なんだろう…って、眩しい気持ちになりました。

 

他の人の気持ちに寄り添うことができて、でも振り回されたりはしないんだなぁ。

将来を見据えて、ブレることなく、自分の人生を進んでいくんだなぁ。

大久保君らしくて、頼もしい。

それがわかって、すごく嬉しいです。

 

さすが大久保くん(仮名)!あたしの目に、狂いはなかったわ!

 

でも、やっぱり寂しいよ。

息子が独り立ちしちゃうのって、こんな気持ちなのかな。

嬉し寂しい。

 

がんばってね、大久保くん。

いつか、お店を開いて、彼女と幸せになってね。

おばちゃん、応援してるよ。

 

 

それにつけても、だ。

お別れ飲み会に誘われないどころか、辞めることすら知らなかった富士子(45歳)。

この人望のなさって、どうよ……

凹む、なんてもんじゃないですよ…

仕事で怒られるより、100倍ショック。

おばちゃん、ほんと、孤独よ。

ま、わかっちゃいたけどさー!

今この瞬間も、涙こぼしながら書いてます。うううっ。

 

 

明日もバイト。

大久保君とまかない食べるのも、あと数回。

せめて、ニコニコしてなくちゃね。 

元気出せ、富士子! 

大久保君は大丈夫だから、お前ががんばれっ!