料理長が味見させてくれた鶯宿梅、うまい!
新宿は、今日も寒いです。
冷たい雨 → 小粒の雪 → 冷たい雨。一日中、このローテーション。
体もすっかり冷たいです。早く春が来ないかしら。
冷え性歴45年の居酒屋厨房バイト、富士子(45歳)です。
先日、料理長(かっこいい)と天使くん(33歳)が、鶯宿梅(おうしゅくばい)の下拵えをしてました。平たく言うと、梅のペーストですが、実は手の込んだ逸品。
翌日ですね、出来上がった鶯宿梅が、ボールにたっぷり入ってるところに遭遇。
料理長(かっこいい)が、おしゃもじでグルグル混ぜてた。
つややかな梅肉色にほっそりした昆布の濃いグレーが混ざって、見るからに美味しそう。
あたりには、ほんのり梅の香り。
ボールの底から掬うように練られて、柔らかくたゆたっている鶯宿梅に見惚れてたら、料理長(かっこいい)が、
「食べてみます?」
って言ってくれました。
もう、やだわー! 食べたいって、何でわかったのかしら?
ほんっと、前から気になっていたんですよ、鶯宿梅。
名前からして、大物感がたっぷり。これで美味しくなかったら、詐欺ですよ。
返事をするのももどかしく、ボールのふちについてるのを、早速指で取ろうとしたら
「ダメですよ。菜ばし使って下さい」
って怒られたわ。とほほ。
「どの辺を食べたらいいですか」
って聞いてみたら、
「昆布とわさびのところが美味しいですよ」
って、料理長(かっこいい)。
え?わさび?
昆布と一緒に、乳白色の細いものも練りこんであるけど…わさびだったの?
わさびも、こんなに細く刻んでたんですか?
料理長(かっこいい)ったら、いつの間に。
で、食べてみたら!
美味しいのよ、これが!
すっぱさも甘さも残しつつ、旨みが濃いの。
お箸の先っちょで、いつまでもチビチビ食べてたくなる、後を引くお味。
お酒にぴったりだけど、白いご飯も欲しくなるね。
炊きたてはもちろん、少し冷めたくらいのご飯が良いと思う。
よくかむと甘くなってくる冷やご飯に、この梅の酸味と旨みが混ざったら絶対美味しい。
わさびそのものの、ピリッとした感じは強くないです。
昆布同様、わさびの味も、梅肉にすっかり溶け込んで、全体がまろやか。
マジかー!
予想以上。超うまいじゃーん!
鶯宿梅(おうしゅくばい)、っていう練り梅のことは知ってました。
お肌のきれいな美容アドバイザー、佐伯チズさんの「おススメのお取り寄せ」的な本に載っていたのです。福岡の料亭の品が紹介されていたんだけど、風流な名前が珍しくて印象に残ってました。
鶯宿梅は、古典の「大鏡」に出てくる逸話からとった言葉だそうです。→ 鶯宿梅
豊かな味わいの練り梅に、ぴったりの名前!
名前は知ってても食べたのは初めてだからねー、感動しました。
良かった、このバイトしてて!
ありがとうございます、料理長(かっこいい)。
あたしは、野菜の串打ちをするのが仕事だけど、自分の分担が早く終われば、こうして他のお手伝いしたり、珍しいものを見聞きする機会も増えるわ。
自分の仕事で手一杯な毎日じゃ、もったいないわね。
もっとスピードを上げてがんばるわ!
あたしのモチベーションに火をつけた鶯宿梅。
福岡からお取り寄せも出来るし、あたしのバイト先でも食べられるよ!
みんな、是非、チェケラー!